ゴルフスイング時の脚の脱力感の改善例(潮来市30代男性)

ゴルフ中に腰を捻って脚に脱力感を感じた潮来市30代男性

はじめに

今回紹介する症例は、ゴルフの練習中に腰に脱力感を感じた後、腰痛が生じた症例です。結論から言うと、この症例の痛みの原因は股関節の硬さと腹筋の機能でした。

こういった症状は、若い人からご高齢の方まで幅広くみられます。

今回は、この患者さんに対して整体と運動療法を治療を行い、良い結果が得られた過程を紹介します。

注意事項

今回紹介した治療の内容は、専門家の詳細な評価に基づいてプログラムされたものです。個々の症状や体調によっては結果が異なる場合がございます。

問診 「腰を捻った時に、力が抜けて‥」

今回紹介する患者さんは、元々当院に通院していている方で、ある日、腰を痛めた為に急遽来院しました。

患者さん「先生、腰を痛めてしまいました‥」

施術者「大丈夫ですか?どうしたんですか?」

患者「ゴルフの練習をしていたら、腰の力が抜けて、それから痛みが出てしまいました…」

  • 30代男性、現場作業員。趣味は筋トレ、ゴルフ。
  • もともと、股関節の硬さに由来する腰痛を改善するために通院しており、腰痛の方は経過がよかった。
  • いつも通りに来院する予定だったが、前日に腰を痛めたとLINEで相談あり、当日は鎮痛目的にご来院頂いた。

検査 「脚が重く感じますね」

来院直後、問診と検査の結果はこのような状態でした

  • 痛み:安静時痛はなし。動作時、両方のお尻の上の方が激しく痛む。痛みが股関節前部、膝のほうまで広がる。
  • きっかけ:ゴルフのスイング練習の時に腰が抜ける感じがした。
  • もともとの身体の状態:股関節が硬く、腰を反らしたときの痛みがあった。

急性腰痛なので、鎮痛目的の物理療法、体力低下予防のための簡単な運動を行い、その日の施術は終了しました。

また後日、痛みが引いた状態でご来院頂き、検査を行いました。

  • 痛み:日常生活では気にならない。左のお尻付近に違和感があり、時々痛くなるのはその部分。指1本でその部位を示していただくと、ちょうど骨盤後方の骨突起の位置を示しました。
  • 痛みの再現テスト:骨盤を開く負荷に対して違和感が強く生じました。

痛みの出方から骨盤帯の痛みを想像し、骨盤に負荷をかけると違和感が再現されました。

さらに‥

施術者「仰向けになります。脚をまっすぐ伸ばしたまま、5cmほど浮かせてみてください。」

患者さん「」

  • 骨盤の不安定性を補うようにサポートすると、脚挙げ運動が楽になる

という所見をみつけました。

ここから考えたのが、仙腸関節による痛みです。

評価と説明 「」

施術者「仙腸関節が痛みを発している可能性があります。」

患者さん「初めて聞く名前ですね。」

施術者「そうですよね。簡単に言うと、上半身と下半身をつなぐ関節で、骨盤の後ろ、お尻付近にあります。」

患者さん「この、痛むところですか?」

施術者「そうです。先ほど痛いところを指1本で指して頂き、お尻の所にある骨を指しましたね。これはone finger signといって、仙腸関節痛に特徴的な所見なんです。」

患者さん「ほうほう」

施術者「仙腸関節っぽいなと思っていろいろ検査したんですけど、痛みの出方とか、脚挙げ運動の様子から、その可能性が高いなと思いました。」

患者さん「脚挙げから、何が分かったんですか…?」

施術者「僕がサポートしない条件だと、脚が重く感じましたね。」

患者さん「はい。」

施術者「仙腸関節が安定していないと、上半身と下半身の連結が弱まるので、脚を挙げるのが辛くなります。僕がサポートして骨盤をがっしり安定させると、脚が挙がりやすくなりましたね。これは、仙腸関節が僕の手によって安定させられたことで、力が伝わりやすくなったという現象で、仙腸関節の不安定性を示唆するサインです。」

患者さん「なるほど。確かに支えてもらうと全然違います。」

施術者「患者さんは仙腸関節が不安定になりやすい筋バランスを持っていたので、ゴルフの時にぐきっと痛めてしまったのではないでしょうか?特に、身体を屈めながら捩じる運動では、仙腸関節を痛めやすいと言われています。」

患者さん「確かに、そんな感じがします。」


施術 「お尻が硬いんだなって身に染みて分かります…」

整体としては、骨盤の動きを制限する筋肉に対しての重点的な施術を行いました。

また、解剖学的な観点からしっかり股関節の運動ができるように、股関節筋の調整、関節運動を行いました。

運動療法 「ついつい負荷をかけた運動をしたくなっちゃうんですけど、地味な動きが大切なんですね…」

この患者さんでは、インナーマッスルの機能が落ちている可能性があったので、その機能を高める方法を理学療法的な観点から処方しました。

これは豆知識なんですが、骨盤を支えるのに必要な筋力って実は大きくないので、インナーマッスルってガッツリ鍛えなきゃいけないわけではありません。

①インナーマッスルの収縮が入る→②関節が動く

という順番が守られることが大事で。

怪我をするような人はインナーマッスルを使う習慣がないので、収縮が遅れたり、収縮しなかったりすることで関節が不安定になるわけです。

なので。インナーマッスルの筋トレは汗水垂らして行う感じではなく、地味~にきつい感じで、頭も使います。

施術後 「痛みはもう大丈夫です。」

急性腰痛の発症から1ヶ月後。

施術者「お身体の状態はどうですか?」

患者さん「もう痛みは大丈夫です。インナーマッスルの動きを意識して動くと安心します。」

施術者「良かったです。症状自体は落ち着いていると思うんですけど、今回は股関節やインナーマッスルの使い方が原因で痛みが出ているので、引き続き予防に努めていきましょう。」

患者さん「よろしくお願いします。」

最後に…

いかがだったでしょうか。

仙腸関節痛。聞いたこともないよという方は多かったのではないでしょうか?

仙腸関節痛は、特に身体を捻る動作、着地動作、中腰での作業などで生じます。若い人から中年の方、ご高齢の方まで、どの年代でもなる可能性のあるタイプの腰痛です。今回はゴルフ(捻る動作)で仙腸関節痛が生じたと考えられる症例を紹介しました。

仙腸関節痛は腰痛だけでなく、鼠径部や下肢に広がるような痛みが生じるケースもあるので、なんだかよくわからない腰痛だと判断されてしまうこともあります。

が、痛みには必ず理由があります。その理由を真摯に追及するのが当院の理念でもあります。

このような症状でお悩みの方は、ぜひ腰痛専門整体院-HISUI- までご相談ください。

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